PRK

PRK(photorefractive keratectomy)について

PRK(photorefractive keratectomy 屈折矯正手術)についてPRKは、レーザーによる近視・遠視・乱視を治療するための屈折矯正手術で、通常のLASIKRと違い角膜フラップを作成せずに行います。PRKでは、50μmほどの角膜上皮をエキシマレーザーで照射してから必要な量の角膜実質を切除します。そのため、角膜実質を適正により多く切除することができ、矯正量の増加が可能です。
フラップがないため、手術後は治療用ソフトコンタクトレンズで角膜を保護する必要があります。角膜上皮が再生するまで痛みが続きますが、新たな上皮が再生するため、再生後はフラップがずれる、剥がれるといった心配がありません。上皮は数日から1週間かけて徐々に再生しますが、視力回復までは少し時間がかかります。

メリットとデメリット

メリット

角膜が薄い、強度近視、アスリートや格闘家のように激しい運動をされるなど、通常のレーシックには向かない方にもおすすめできる屈折矯正手術です。

デメリット

角膜上皮の完全な再生には、数日間の痛みと見えにくさがともないます。また、視力は徐々に向上していきますが安定までは時間がかかり、数ヶ月かかるケースもあります。
角膜の表面照射を行うため、角膜上皮下混濁(ヘイズ)を起こす可能性があります。これは従来のレーシックでは起こりません。ヘイズが起こると高次収差が生じ、視力が改善しても見え方の質にご満足いただけない場合があります。

PRKの適応

PRK治療が適している方

レーシックの適応条件に加え、以下の症例が適応になります。

強度近視の方

強度近視の場合、角膜切除量が多く必要になります。レーシックと違い、PRKでは角膜フラップを形成しないため、角膜切除量を多く取ることができます。それにより、レーシックでの治療が難しかった強度近視の方も適応になります。

角膜の薄い方

角膜の厚みは個人差があり、角膜が薄いとレーシックでは必要な角間癖湯所量を確保できませんでした。そうした方もフラップを作らず角膜切除量を多く取れるPRKであれば治療可能になります。

アスリート、格闘家など

角膜フラップがあると、激しい衝撃によってフラップがずれたり、剥がれてしまう可能性があります。それが、アスリートや格闘家にはレーシックをおすすめできない理由です。PRKでは角膜を再生させるため、こうしたトラブルが起こらず、安心して競技に臨めます。

事前検査や準備、手術、術後の流れ

ほとんどがLASIKRと同様ですで、フラップを形成しないため、術後に関しては少し異なります。

PRKの術後について

手術後は治療用ソフトコンタクトレンズで角膜を保護します。痛みや異物感、流涙などが生じるため、痛み止めの内服薬を処方するなどしています。

角膜上皮が完全に再生するまで数日~1週間ほどかかりますので、良好な視力が得られるのはそれからになります。また、視力が安定するまではもう少しかかります。

合併症について

眼痛、異物感、流涙

角膜の上皮を剥離しますので、治療用ソフトコンタクトレンズを装着しても痛みや異物感が出る可能性が高くなります。ただし、痛みは数日から1週間でおさまっていきます。こうした症状を抑えるために、点眼や痛み止めの内服薬などをお渡ししています。

治療用コンタクトレンズが外れる

痛みや流涙、強いまばたきで治療用コンタクトレンズのずれや外れが生じるケースがあります。こうした際には強い痛みや異物感が起こります。外れた場合には眼科専門医がコンタクトレンズの再装着をする必要がありますので、すぐにご連絡下さい。

角膜感染症

PRK手術では、上皮欠損状態になるため感染リスクが上がります。細菌や真菌の感染予防のために、抗生物質の点眼を行います。
感染症が発症すると、治療で完治しても角膜に瘢痕や混濁が残って十分な視力が出ないケースも出てきます。こうした際には、別途、レーザーによる混濁の除去が必要になることもあります。

角膜上皮下混濁

角膜が混濁することで、屈折矯正精度の低下や再近視化を引き起こす可能性があります。また、光がぎらついて見えるグレアという現象が起きるきっかけになるケースもあります。角膜上皮下混濁が起こったら、点眼による炎症抑制などの治療を行います。

見え方の質低下

ハロー・グレア・夜間の見にくさ・コントラスト感度の低下などが起こる可能性があります。こうした見えにくさは徐々に解消し、補どんどの場合、日常生活に支障を及ぼすことはありません。ハローは夜間に光を見た時に、周囲がモヤのように見える現象です。グレアは光がギラギラとぎらついて見える現象です

コントラスト感度の低下

輪郭があいまいになったり、明るいところでも全体が白っぽく感じます

老眼

老眼は40歳頃からはじまるケースが多いのですが、もともと気付かない軽度の老眼があった場合、屈折矯正手術で近視を治療することで手元が見えにくくなるケースがあります。その場合は手元を見る際に老眼鏡が必要になります。

低矯正、過矯正

程度の軽い近視、遠視、乱視が残り、十分な裸眼視力が出ないケースがあり、しばらく経過を観察して再手術を行う場合もあります。

屈折力の戻り

術後にステロイド点眼を早期中止してしまうと、角膜上皮過形成が起こり、屈折力が戻ってしまうケースがあります。これを防ぐためには、ステロイドの点眼回数を減らしながら約半年間は点眼を継続することが必要です。ステロイド点眼加療で改善が見られない場合には、追加の矯正手術も検討します。

ステロイド緑内障

手術後の炎症を抑制するためステロイド薬を使用しますが、まれにこの副作用で眼圧が高くなることがあります。経過を観察しながら点眼薬を中止する、あるいは緑内障の治療薬である眼圧降下点眼薬の使用を行います。

PRKの手術方法

事前に適応検査を受けていただきます。これは手術の適応可否を調べるためのものです。手術が適応であると判断されたら、手術が可能になりますが、手術前には安全に手術を受けていただくための術前検査を受ける必要があります。
両眼の手術を行った場合、所要時間は約20分です。
点眼麻酔をして、開瞼器を装着してまぶたを開きます。エキシマレーザーをPTKモードで照射して角膜上皮を蒸散させ、その後、PRKモードで角膜の実質部分を照射します。レーザー照射時間自体は1分弱です。
照射後は治療用ソフトコンタクトレンズを装着して手術は終了です。

PRK手術費用

T-PRK(両眼) ¥240,000

生命保険の手術給付金について

レーシックは自由診療のため、健康保険は適用されません。
しかし、生命保険や医療保険を契約している場合は、契約内容および生命保険会社によっては手術給付金が給付される場合があります。
給付金の対象となるかどうか等の条件は、各個人が加入している保険の種類や契約内容によって異なります。
加入されている生命保険会社へお問い合わせ下さい。
お問い合わせの際は、レーシックの正式な手術名称「レーザー角膜屈折矯正手術」とお伝え下さい。
また、保険会社へ手術給付金の請求をする際に、担当医の診断書が必要となります。
保険会社で給付金申請用の診断書フォームがありますので、その書類をお取り寄せ下さい。

※注)診断書作成には、一般的に別途約5,000円が必要なクリニックがあります。あらかじめ、確認されることをおすすめします。

TEL:03-3601-0955
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